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対象は、健常成人男性35名(平均年齢21.0±0.9歳)とした。呼吸条件は、運動前の立位時に、(1)最大呼気で腹部周囲径を縮小(呼気条件)、(2)最大吸気で腹部周囲径を増大(吸気条件)とした。課題動作は、30cm高の台上から行う最大努力下での片脚ドロップジャンプ動作とした。三次元動作解析装置を用い、初期接地(IC)及び、身体質量中心(COM)最下点、離地時における矢状面での胸郭・胸腰椎・骨盤、股・膝・足関節角度(°)、正負に分けた下肢3関節の関節パワー(W/kg)における最大値を算出した。また床反力垂直成分(N/kg)の最大値、COM最下点時の値、接地時間(s)を算出した。さらにCOMから跳躍高(m)を算出し、その値を接地時間で除しReactive strength index(RSI)値(m/s)を算出した。統計解析は、Shapiro-Wilk検定にて正規性が認められた項目は対応のあるt検定、認められなかった項目はWilcoxonの符号付き順位検定で2群間の比較を行った。 呼気条件は吸気条件に比べ、ICの胸郭前傾、膝関節屈曲、IC及びCOM最下点の胸腰椎屈曲が有意に大きく、骨盤前傾、股関節屈曲角度は有意に小さかった。また離地時の胸腰椎屈曲、股関節伸展、足関節底屈角度が有意に大きく、骨盤前傾角度は有意に小さかった。さらに膝、足関節の正のパワー、跳躍高、RSI値は、呼気条件時で有意に高値を示した。呼気条件では跳躍高、RSIも有意に高値であり、随意的な呼気運動が腰仙部安定性およびジャンプパフォーマンスを向上させる可能性が示唆された。 立ち上がり動作の殿部離床相での体幹と骨盤に関与する運動の検討井上 直人 わかりやすく説明 立ち上がり動作の殿部離床相は、殿部が座面から離れて全体重を足部で支え、身体重心の鉛直上方への加速運動が生じる重要な時期であり、体幹は前傾してから後傾が生じ、骨盤は前傾し続けると報告されている。しかし、殿部離床相の体幹と骨盤に関与する運動を詳細に検討した報告は見受けられず、それらの運動を分析することを本研究の目的とした。 対象は、健常成人男性15名(25.6±3.4歳)とした。座位からの立ち上がりを2秒間で実施し、体表面上にマーカーを貼付してビデオカメラで動作を撮影した。撮影した動画から、画像解析フリーソフトImageJで体幹、頸椎、胸椎、胸腰椎移行部、腰椎、骨盤、股関節、膝関節、下腿傾斜の角度を算出した。殿部離床時点から体幹前傾最大時点までを殿部離床相初期、体幹前傾最大時点から体幹後傾開始時点までを殿部離床相後期とした。統計学的検討では、殿部離床時点、体幹前傾最大時点、体幹後傾開始時点での3群間の各角度変化の差について、Bonferroni法で各課題間での多重比較検定を実施した。有意水準は1.7%とした。 殿部離床時点と比較して体幹前傾最大時点では、体幹前傾、胸腰椎移行部屈曲、骨盤前傾、膝関節伸展、下腿前傾が増加した。体幹前傾最大時点と比較して体幹後傾開始時点では、骨盤前傾、股関節伸展、膝関節伸展、下腿前傾が増加し、体幹前傾から後傾に運動方向が切り替わった。また、これらの運動が体幹と骨盤に関与しているかを確認するために、個別データから運動パターンについて検討した結果、合計16個のパターンに分けられた。 殿部離床相初期の胸腰椎移行部屈曲が増加したことから、体幹前傾には胸腰椎移行部屈曲の関与が大きいと考えた。また、殿部離床相後期の股関節伸展が増加したことから、体幹後傾には股関節伸展の関与が大きいと考えた。さらに、下腿前傾、膝関節伸展が増加し、股関節屈曲、腰椎伸展は増加しなかったことから、骨盤の動きには腰椎や股関節よりも下腿前傾位での膝関節伸展による空間的な骨盤前傾の関与が大きいと考えた。 NIRSを用いたアパシー患者の類型化の検証及びアパシー類型の予測に関する研究海光 拓磨 わかりやすく説明 近年、アパシーについて「情動感情障害型」、「認知行動処理障害型」、「自己賦活障害型」の3型に分類することの必要性が述べられている。本研究では、アパシーが類型化されるか否かを神経生理学的側面から明らかにし、やる気スコアの下位項目からアパシーの類型を予測する関連項目を示すことを目的とした。 対象は、やる気スコアでアパシー陽性と判定された脳卒中患者22名とした。Near infrared spectroscopy(NIRS)の計測は、作業選択意思決定支援ソフトで作業療法目標設定をする課題をtarget課題、50音の音読をcontrol課題としたブロックデザインを用いた。分析の手順は、アパシーの類型化を行うため、NIRSで測定した背外側前頭前野(DLPFC)、前頭極(FP)、前頭葉眼窩部(OFC)の血流量をクラスター(CL)分析し、CLごとで3領域の血流量を比較した。その後、類型化したアパシー患者をやる気スコアの下位項目から予測するため、決定木分析を実施した。 CL分析の結果、アパシーは3つに分類され、各CLの脳血流量を確認したところ、OFCの血流が低下する「情動感情障害型」、DLPFCとFPの血流量が低下する「認知行動処理障害型」の2類型とこれらに「該当しないタイプ」に分類された。決定木分析の結果、「情動感情障害型」の予測には、やる気スコアの下位項目の問6、8、12が、「認知行動処理障害型」は 問3、9が重要項目であることが明らかになった。 アパシーが「情動感情障害型」と「認知行動処理障害型」、「その他」の3類型に分類されることを示し、これらアパシー3類型を予測する重要因子を明らかにした。臨床においても、アパシーを単に意欲低下と捉えるのではなく、やる気スコアでアパシーを類型化し、その特徴に合わせた介入を実践することが重要である可能性が示されたと考える。 単純肥満に対する耳介押圧刺激と腹部・下肢への円皮鍼刺激によるセルフケアの効果 -耳介押圧刺激のみを対照とするランダム化比較試験-工藤 純子 わかりやすく説明 単純肥満者が安全に体重減少に取り組めることを目的に、運動や食事にセルフケアとしての耳介押圧刺激と腹部・下肢への円皮鍼刺激(併用群)の効果について、運動や食事に耳介押圧刺激のみを対照(耳鍼群)としてランダム化比較試験で検討する。 対象はBMI25以上、または腹囲が男85㎝以上、女90㎝以上の単純肥満者とした。対象者は年代、性別で層別化し、併用群と耳鍼群にランダムに割付けた。試験期間は介入5週間(運動、食事、セルフケア)、観察3週間(運動、食事のみ)とし、介入前(A)、介入終了後(B)、観察期間終了後(C)の3回、体重、腹囲、インピーダンス法による体組成を測定した。対象者には試験期間中のツボ刺激、体重測定、運動の実施、食事制限の達成状況を記録してもらい、得点化した。 セルフケア未実施1名を除く併用群13名(男8名、女5名、平均52.4歳)、耳鍼群16名(男女各8名、平均48.3歳)によるFAS解析を実施した。両群の生活指導、ツボ刺激の達成率に有意差はみられなかった。二元配置分散分析後の多重比較では、体重は併用群ではAに比してC、耳鍼群はAに比してB、Cで有意な減少がみられた。腹囲は両群ともAに比してB、Cで有意な減少がみられた。体組成では体脂肪率が併用群でAに比してBで有意な減少がみられたのに対し、耳鍼群ではAに比してB、Cで有意に増加した。水分率は併用群で有意な変化はなく、耳鍼群でAに比してB、Cで有意な減少がみられた。筋肉率には両群とも有意な変化はなかった。 対象者のツボ刺激による有害事象は観察されなかった。両群とも生活指導達成率、ツボ刺激の実施率は高く、体重・腹囲とも観察期間でのリバウンドはなく、効果的であることが示唆された。体組成変化の違いから、両群で体重・腹囲減少に対する機序が異なることが示唆された。単純肥満者に対する併用群と対照群の体重・腹囲減少効果は同等であったが、その機序は異なることが示唆された。 一側の振動刺激は対側の脊髄前角細胞の興奮性を抑制する久納 健太 わかりやすく説明 痙縮を認める罹患筋の対側同名筋への振動刺激は、罹患筋の運動を妨げず、筋緊張を抑制できる可能性がある。そこで、一側の筋の振動刺激中に対側同名筋の筋緊張へ与える影響を、代表的な筋緊張評価であるF波を用いて検討した。 対象は健常者14名(年齢26±3.0歳)とした。測定は、座位で安静時と刺激を与えている間のF波を右短母指外転筋から導出した。振動刺激条件では、安静時のF波を計測後、圧力400g、周波数80Hz、振幅0.4mmの振動刺激を、左短母指外転筋の筋腹へ15秒間与えた。圧刺激条件でも同様に、安静時のF波を計測後、圧力を400gに調整した圧刺激を、左短母指外転筋の筋腹に与えた。安静条件では、2時点の安静時のF波を計測した。波形分析項目は振幅F/M比、出現頻度とした。統計学的検討は、正規性を確認後、交互作用と主効果を確認した。本研究は、本学の研究倫理審査委員会の承認(承認番号21-25)を得て実施した。 振幅F/M比では、2次交互作用を認め(p=0.002)、圧刺激条件-振動刺激条件間(p=0.002)と、安静条件-振動刺激条件(p=0.017)で1次交互作用を認めた。主効果では、振動刺激条件で刺激を与えている間において有意に低下した(p=0.001)。出現頻度でも2次交互作用を認め(p=0.010)、1次交互作用は圧刺激条件-振動刺激条件間で認めた(p=0.002)。主効果では、振動刺激条件で刺激を与えている間において有意に低下した(p=0.016)。 一側の筋への圧刺激は、刺激側のメルケル細胞やルフィニ終末を興奮させ、Aβ線維を介して感覚が伝達される。しかしながら、Aβ線維を介した感覚は、脊髄内で交連介在ニューロンを介さず、対側の脊髄前角細胞の興奮性に影響しないため、振幅F/M比と出現頻度に影響を与えなかったと考える。一方、一側の筋への振動刺激は、Ⅰa線維を介して感覚が伝達される。加えて、Ⅰa線維を介した感覚は脊髄で交連介在ニューロンを介し、対側の脊髄前角細胞の興奮性を抑制したため、振幅F/M比と出現頻度の値が低下したと考える。 立位での一側上肢を身体の側面に沿った下方リーチ肢位保持時の胸腰椎移行部側屈角度はリーチ側下肢荷重量に影響を与える小島 佑太 わかりやすく説明 脳卒中後片麻痺患者の非麻痺側上肢のみでの下衣脱衣に必要な下方リーチの姿勢、下肢荷重量の関係性を理解することを目的とし、健常成人の前額面における姿勢変化と左右下肢荷重量について検討した。 対象は健常成人16名(平均身長171.7±4.3cm)とした。測定課題は体重計2台の上での立位で一側上肢を身体の側面に沿った膝関節外側裂隙部(以下、膝外側部)までのリーチと膝外側部までの1/3・2/3の各距離へのリーチ保持課題を実施し、デジタルカメラで後方から撮影した。撮影した画像に対して画像解析ソフトImageJを用いて各部位の角度を算出した。統計学的処理として、各部位の角度はFriedman検定後、Bonferroni法を用いて多重比較検定を実施した。リーチ側下肢荷重量と各部位の角度との関係性について、Pearsonの積率相関係数を用いて検討した。 立位と比較して1/3時点・2/3時点・膝外側部時点でリーチ側へ体幹側屈と骨盤傾斜が増大し、リーチ側下肢へ荷重量増大を認めた。1/3時点と比較した2/3時点・膝外側部時点でリーチ側へ体幹側屈と骨盤傾斜が増大し、第5腰椎棘突起は非リーチ側へ側方移動を認めた。2/3時点と比較して膝外側部時点でリーチ側へ体幹側屈と骨盤傾斜が増大し、第5腰椎棘突起は非リーチ側へ側方移動を認めた。また、相関分析として胸腰椎移行部側屈とリーチ側下肢荷重量は正の相関を認めた。 リーチ側下肢荷重量は立位と比較して1/3時点でリーチ側への体幹側屈と骨盤傾斜に伴い増大するが、2/3時点以降では非リーチ側への両側下腿の傾斜と骨盤側方移動が生じたため、リーチ側下肢荷重量が増大しなかったと考える。また、体幹部のなかでも胸腰椎移行部側屈とリーチ側下肢荷重量の相関のみ正の相関を認めたことから、胸腰椎移行部側屈がリーチ側下肢への荷重量の増大に関与したと考える。 穴性学説の遡及的考察小西 優子 わかりやすく説明 鍼灸治療には〝穴〟(経穴・ツボ)を決定するための処方、「機能」を〝穴性〟というものがある。しかし〝穴性〟を作り出した中国では、〝穴性〟を記載する文献、書籍は数多く出版されているが、その記載内容が定まっていない。現在の日本の統一教科書にも〝穴性〟が明記されていないという問題点もある。そこで本研究では、〝穴性〟に対して遡及的考察を試み、婦人科疾患の代表穴あると言われている三陰交について検討した。 三陰交穴の〝穴性〟を五臓学説的穴性と経絡学説穴性に分類した。そして穴性の解析方法として判別分析とクラスター分析をおこなった。また、医書資料については発行年代別の教科書や〝穴性〟が示された主要文献を用い、三陰交(足の大陰脾経)に対して再考した。対象文献は1962年から2021年代に出版された、教科書ならびに代表的な書籍に載る〝穴性〟の原書を中心に調べ、三陰交穴と地機穴の〝穴性〟を文献別に分類し、判別分析とクラスター分析の結果から婦人科疾患との結びつきについて考察した。 本研究は穴性学の視点から、三陰交穴に対する文献的調査を行い判別分析とクラスター分析をおこなった。その結果、古医書資料では三陰交より地機が婦人科疾患、とりわけ子宮との関わりが多くみられた。そこで両穴の〝穴性〟をさらにその医書資料を遡って比較も行ったところ、三陰交より地機穴が子宮と直接関係していることが文献学的にも解析学的にも示唆された。クラスター分析の結果、三陰交穴は駆寒や補陽が多いのに対して、地機穴では脾経の血の穴性が多く登場していた。脾経への作用では地機では血とともに登場しているが、三陰交では陰経三経を同時に調節する。このことより、地機が脾経の中でも血と関係が深く子宮に大きく関係することがわかった。 肝、腎、脾の交会穴である三陰交穴は婦人科の常用穴である。しかし、解析方法として判別分析とクラスター分析をおこなった結果、〝穴性〟の意味から脾経の郄穴である地機穴の方が婦人科疾患に特化した穴性作用があることがわかった。これらは蔵象学理論より、明代に経絡理論の成熟期に発展したことが原因のひとつであるものだと思われる。また、穴性学は中華民国期から始まったことが定説とされているが、春秋戦国時代に成立した『黄帝内経』には穴性の萌芽がみられた。以降、鍼灸の“穴性”は双方向性が示され、穴性学では一方向で表現されていた。このことは、文献学的に標準化することが、針灸の経穴学教育に取り入れられる条件の一つであることが考えられた。 婦人科疾患の代表穴である三陰交と地機の穴性の載る文献(1962年から2021年)を調査したところ、地機に子宮と関係する条文が複数みられた。また穴性の統計解析の結果、三陰交より地機が子宮に関連あることが示唆された。それと共に、穴性誕生説は、それよりも古い『黄帝内経』に〝穴性〟の萌芽がみられ、宋や明代にも記録されていた。 長趾伸筋の選択的疲労が足関節安定性に及ぼす影響重松 直登 わかりやすく説明 長趾伸筋(Extensor digitorum longus: EDL)は足関節内反捻挫の受傷機転全てに拮抗する作用を持つが、その有用性に着目した研究は散見されない。本研究ではEDLを選択的に疲労させ、EDLが足関節安定性に及ぼす影響について検討した。 対象は下肢に整形外科的疾患がない健常者20名の利き足とした。本研究は、EDLの選択的疲労を確認するための疲労確認実験と、別日に行う疲労前後にてタスクを計測する主実験に分けて実施した。疲労確認実験では、低周波刺激器を用いて30分間のEDLに対する選択的電気刺激を行い、底屈背屈筋力計を用いて疲労を確認した。主実験では、EDLの選択的疲労前後で以下の3つのタスク、①表面筋電計と足の内がえしを強制させる装置を用いたEDLの筋反応時間の計測、②床反力計を用いた開眼片脚立位における足圧中心(Center of pressure: COP)総軌跡長の計測、③三次元動作解析装置を用いたドロップジャンプ時の足関節角度の計測を行った。これらのタスクは各3回計測し、その平均値を代表値とした。統計学的検討には、疲労前後の比較をデータの正規性が認められたものは対応のあるt検定、正規性が棄却されたものはWilcoxonの符号付順位検定を用いた。 疲労後において、ドロップジャンプ接地前の内がえし角度が減少し(p=0.013)、内転角度が増加した(p=0.006) 。しかし、EDLの筋反応時間(p=0.279)、COP総軌跡長(p=0.131)、軌跡長の前後および左右方向(前後p=0.095、左右p=0.906)については疲労前後で差がなかった。 疲労前後でCOP総軌跡長に差が認められなかったことから、EDLは立位におけるバランス能力への影響が低い可能性が考えられる。ドロップジャンプ接地前の足関節内がえし・内転角度に有意な差が認められたが、EDLの疲労による単独の影響ではなく、EDLの筋活動低下がその他の足関節周囲筋との筋活動バランスを崩し、足関節角度の変化をもたらしたと考えられる。EDLの足関節安定性に及ぼす影響は低い可能性があるが、更に検討する必要がある。 下肢の運動頻度を増加させると体性感覚入力が抑制される中森 友啓 わかりやすく説明 体性感覚情報に基づいて反復練習をする際には、体性感覚情報を感覚フィードバックとして利用しながら運動制御を行うために、一定時間における運動回数(以下、運動頻度)を少なく設定することが推奨されている。このことは、運動頻度が異なると入力される体性感覚情報が変化することを示唆している。そこで、本研究では体性感覚情報の入力量を客観的に評価できる体性感覚誘発電位(Somatosensory evoked potentials: SEP)を用いて、能動的な足関節底屈の運動頻度の違いが体性感覚情報に及ぼす影響を検討した。 対象は健常成人10名とした。運動課題は、聴覚音を合図に能動的に右足関節を底屈した後、背屈方向へ脱力する反復運動とした。運動範囲は10°底屈位から40°底屈位までとした。右足関節の底屈時間は2000ms(0.5Hz)、1500ms(0.75Hz)、1000ms(1.0Hz)とし、それぞれを条件1、条件2、条件3とした。背屈方向への脱力は全条件で500msとした。各条件の練習と各条件間の休息は1分間とした。SEPの記録にはViking EDX(Natus)を使用した。刺激神経は右脛骨神経(膝窩部)とし、刺激強度を運動閾値の1.2倍、刺激頻度を3.3Hz、刺激持続間を0.2ms、加算回数を500回とした。記録電極は、探査電極を一次体性感覚野の活動を反映する頭頂部のCz’、基準電極を前額部のFPzとした。SEPは安静時にて記録後、ランダムに条件1、2、3の課題を実施した際に記録した。そして、記録されたP37振幅値を解析対象とし、統計学的解析を実施した。統計学的解析には、Friedman検定とBonferroni補正したWilcoxon符号付順位検定を用いた。有意水準は5%とした。なお、本研究は、関西医療大学研究倫理審査委員会の承認(承認番号:21-15)を得た上で実施した。 安静時と比較し、全条件にてP37振幅が有意に低下した。また、運動頻度が少ない条件1と比較して、運動頻度が多い条件3のP37振幅が有意に低下した。 安静時よりも能動運動時にSEP振幅が低下することはgatingとして知られており、本研究において全条件のP37振幅が安静時よりも有意に低下したことは、先行報告を支持する結果となった。また、条件1と比較し、運動頻度の多い条件3でP37振幅が有意に低下しおり、これは運動頻度の増大による一次運動野からの遠心性インパルスによる求心性情報の抑制と、求心性インパルスが上行する過程で閉塞する程度が増大したためだと考える。よって、本研究の課題のように足関節底屈運動を反復する場合には、0.5Hzの運動より1.0Hzの運動の方が、一次体性感覚野への体性感覚情報の入力が抑制されることがわかった。 不定愁訴分類「虚実スコア」の作成と信頼性および妥当性の検討村田 信八 わかりやすく説明 東洋医学の健康概念は、心身のバランスが良い状態を健康とし、病に至るまでを未病とする。バランスの不均衡は、五臓で作られる気、血の滞りによるとされ、戸村らは五臓の症状からなる評価尺度「五臓スコア(FVS)」を統計学的に開発した。しかしFVSは、どのタイプ(5因子)かは判別できても、それが「機能低下(虚)」なのか「機能亢進(実)」なのかが判別できない。本研究では、FVSの開発と同様の手法で「虚実スコア」を作成し、予防医学の発展に寄与することを目的とした。 対象は、大学教職員並びに学生とした。調査期間は2022年7月から10月の4か月間で、Googleフォームを用いた質問紙調査である。研究への参加は、掲示・配布したチラシに記載したQRコードから個人でおこなう。研究内容などを詳細に示し、同意した者のみ匿名で108項目(個人特性・健康観・生活習慣・虚実症状)に回答する。統計処理は、探索的因子分析で虚実スコアを完成させ、生活習慣などとの関係性を検討した。本研究は関西医療大学倫理委員会の承認を得て実施した(22-03)。 男性48名26.5±16.9歳、女性43名19.0±1.5歳(Median±Q.D.)から回答が得られた。因子分析では、虚証10項目・実証3項目が抽出できた(各α: 0.77、0.66)。虚実スコア、FVSには有意な性差はなかった。重回帰分析では、FVSが男性の虚証、女性の虚証・実証に関係していた。また男女共、運動と実証が関係していた。 虚証が多く抽出されたが、文献記載も虚証が多く、実証より予後への影響が大きいと考えられた。研究の限界は、回答者に若年者が多いこと、横断研究で因果が検討できていないことである。本研究で未病評価に不可欠な虚実が評価でき、生活習慣などとの関連が明らかとなったことから、生活習慣病の予防・改善に寄与できると考える。 腰部脊柱管狭窄症術前患者の身体機能と腹筋群の筋厚・筋輝度との関連性について森 亘輝 わかりやすく説明 腰部脊柱管狭窄症(LSS)は主に歩行に関わる日常生活動作の障害を招く。LSSの運動療法では体幹安定化トレーニングが推奨されているが、LSS術前患者は腰部や下肢の疼痛のため術前評価が難しい。そのため体幹機能を評価しプログラムを立案することが困難である。本研究では、LSS術前患者の腹筋群(腹横筋・内腹斜筋・外腹斜筋)を超音波画像診断装置にて筋厚と筋輝度を評価し、運動療法に生かす知見を得ることを目的とした。 対象は、LSSの手術を行う予定の患者12名(男性:6名、女性:6名、平均年齢:75±8歳)とした。身体機能の評価としてZurich Claudication Questionnaire(ZCQ)、腹筋群の評価として超音波画像診断装置にて静止画像を抽出し、画像解析ソフトImageJにて筋厚・筋輝度を測定した。統計学的検定は、腹筋群の筋厚・筋輝度の左右差を対応あるt検定またはウィルコクソンの順位和検定で比較した。その後、ZCQの身体機能の項目と相関をもつ要因を調査するために、腹筋群のデータとZCQの身体機能をピアソンとスピアマンの順位相関係数を用いて相関分析を行った。次にZCQの身体機能を従属変数として相関関係を認めた各筋の筋厚・筋輝度を独立変数とした重回帰分析を強制投入法にて行った。 腹横筋の輝度に有意な左右差を認めた(p<0.05)。ZCQとの相関係数に関して、腹横筋輝度は0.6、内腹斜筋輝度0.74であり、この2つを独立変数として重回帰分析すると、内腹斜筋の輝度とZCQの標準化偏差回帰係数が0.8と高い相関を認めた。 筋輝度が上昇すると筋力低下の要因となると報告されており、腹横筋の輝度の左右差は腰痛や脊椎の安定性低下が生じさせる可能性がある。加えて重回帰分析の結果より、内腹斜筋の筋輝度の左右差が大きいと身体機能が低下することが考えられる。そのためLSS患者の運動療法には、腹横筋と内腹斜筋トレーニングが有効であることを示唆した。 Escherichia coliにおける薬剤耐性因子を保有するクローンの分子疫学調査山本 幸之介優秀論文賞! わかりやすく説明 Escherichia coliは尿路感染症の原因菌として最も多く検出され、病原性および薬剤耐性の観点も含め臨床的に極めて重要な細菌に位置付けられている。従来からE.coliにおける基質拡張型β-ラクタマーゼ(ESBL)の産生やキノロン系抗菌薬の薬剤耐性化が大きな問題となっており、既報よりそれらに該当する株の大半が特定のクローン (O抗原:25,Sequense type:131,以下O25・ST131)であることが判明している。しかし、近年、別のO75・ST1193クローンがキノロン系抗菌薬耐性におけるメジャークローンのひとつであることが報告された。わが国におけるO25・ST131クローン以外の薬剤耐性クローンに関する研究は非常に少ないため、本研究では臨床分離株を用いたO75・ST1193クローンの探索を主な目的として分子疫学的解析を実施した。 2021年3月から2022年7月の間に尿検体より分離した E.coli432株を対象として分子疫学的解析および薬剤感受性試験を実施した。O抗原(O25bとO75)の決定、ST(ST131とST1193)の決定およびESBL遺伝子の検出はいずれもPCR法にて実施した。さらに、ESBL遺伝子に関しては塩基配列解析を行い、遺伝子型を決定した。薬剤感受性試験は、VITEK2およびグラム陰性菌感受性カード (biomerieux)を用いて実施した。 E.coli432株のうちO25bは145株(O25b・ST131クローン:141株)、O75は39株(O75・ST1193クローン:30株)、その他のO抗原が 248株であった。O25b・ST131クローンはCTX-M-27遺伝子(44株)とCTX-M-15遺伝子(18株)の保有数が顕著に多く、O75・ST1193クローンについてはCTX-M-27遺伝子(5株)の保有数が最も多かった。また、両クローンのほとんどがキノロン系抗菌薬に耐性を示した。 本研究により尿路感染症の原因となった E.coliにおけるO25b・ST131クローンとO75・ST1193クローン、および ESBL産生菌、キノロン系抗菌薬耐性菌の占める割合が判明した。特にO75・ST1193クローンを対象とした解析は少なく、今後の疫学に大きく寄与するデータと考えられた。また、全キノロン系抗菌薬耐性株の64%をO25b・ST131クローンとO75・ST1193クローンで占めたが、残りはそれ以外のクローンであった。この中に将来的に流行するクローンが含まれている可能性もあるため、さらなる解析が望まれる。 ホーム学部・大学院大学院修士課程修了生の研究紹介令和4年度 サイトポリシー プライバシーポリシー サイトマップ © KANSAI UNIVERSITY OF HEALTH SCIENCES. 代表 Tel.072-453-8251

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